私たちは、普段の生活の中で、制帽の働きを考えたり、意識したりすることは少ないかもしれません。
しかし、ひとたびその存在に目を向けてみると、細胞こそが私たちの生命の基礎であると気づき、どんなときも私たちの生命を支え、つないでくれていることがわかります。
細胞を生き生きと活性化させ、細胞力を育てることは、健康をつくり上げる上で何よりの基礎といえるでしょう。
細胞力が育つ環境・条件とはどんなことなのか、ポイントを押さえておきましょう。
①バランスの良い食事をする
日々、細胞が生き生きと働くためには、そのエネルギー源となる炭水化物・脂質・タンパク質、代謝を促すビタミン・ミネラルを満遍なく含んだ食事、つまりバランスのよい食事をすることが大切です。
中でも、細胞自身をつくるタンパク質は、現代の傾向である肉への偏りに注意し、魚や大豆、卵なども含めてバランスよく摂取していきましょう。
②ナトリウムとカリウムのバランスを整える
細胞を正常に機能させるために、ナトリウムとカリウムが細胞内外のイオンバランスを保っています。
日本人の食生活は、ナトリウムを多く含む食塩の過剰摂取によって、イオンバランスが崩れやすい傾向にあるといわれています。
具体的な減塩の工夫として、調味料を正しく計量したり、だしや薬味、香辛料などを利用したりするとよいでしょう。
また、カリウムを積極的に摂取するためには、果物や生野菜などを摂取するように心掛けましょう。
③不飽和脂肪酸を摂取する
細胞膜のリン脂質は、不飽和脂肪酸で構成されています。
この細胞膜が酸化されると老化の原因になるので、これを防止するn-3系脂肪酸やn-6系脂肪酸を摂取することが有効です。
特にn-3系脂肪酸には、酸化した細胞の炎症を抑える働きがあるので、DHAやEPAを多く含むサバやイワシなどの青背魚などを取り入れるとよいでしょう。
④活性酸素を除去する
細胞の機能低下を起こす大きな原因は、活性酸素といわれています。
活性酸素は、ミトコンドリアでエネルギーをつくるときに発生してしまいます。
この活性酸素から細胞を守るためには、抗酸化作用のあるビタミンA・C・Eの摂取や活性酸素を無害化するスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)という酵素を活性化させる有酸素運動などが大切です。
⑤NK細胞(ナチュラルキラー細胞)を活性化させる
NK細胞は、細胞のがん化やウイルス感染などによって、体内に異常な細胞が発生したときに、それらを攻撃する初期防衛機構として働きます。
NK細胞を活性化させるためには、笑いの溢れる生活や良質な睡眠を心掛けるとよいでしょう。
細胞が喜ぶ環境を整えて細胞力を育てるためには、やはり、バランスのよい食事や適度な運動、良質な睡眠が欠かせませんね。